昭和寅次郎の昭和レトロブログ

昭和を知らない世代による昭和レトロ、昭和芸能のブログです!

大失恋ソング「難破船」の歌詞の世界観をいちばん上手く表現している歌手は中森明菜さんだ!

 

今回取り上げるのは明菜さんの問題作?「難破船」

 

今回取り上げる曲は昭和歌謡好きなら

ご存知の方が多いはず?の中森明菜さん

「難破船」(1987年)です!

 

 

この曲は歌詞が暗いので(笑)

好みが分かれる歌だと思いますが

私は大好きな明菜さんソングの1つです

その暗さが堪りません(笑)

 

タイトルにも書いていますが

この「難破船」は明菜さん以上に

歌詞の世界観を表現できる歌手は

いないと思っています(個人の感想です)

 

その理由を書いていく前に

まず歌詞を見てみましょう

 

歌詞を見てみる

 

たかが恋なんて 忘れればいい

泣きたいだけ 泣いたら

目の前に違う愛が

見えてくるかもしれないと

 

そんな強がりを言って見せるのは

あなたを忘れるため

さびしすぎて こわれそうなの

私は愛の難破船

 

折れた翼 広げたまま

あなたの上に 落ちていきたい

海の底に 落ちたなら

泣きたいだけ 抱いてほしい

 

ほかの誰かを愛したのなら

追いかけてはいけない

みじめな恋続けるより

別れの苦しさ えらぶわ

 

そんなひとことで ふりむきもせず

別れたあの朝には

この淋しさ 知りもしない

私は愛の難破船

 

おろかだよと 笑われても 

あなたを追いかけ 抱きしめたい

つむじ風に 身をまかせて

あなたを海に沈めたい

あなたに逢えない この街を

こん夜ひとり歩いた

誰もかれも知らんぷりで

無口なまま 通りすぎる

 

たかが恋人を なくしただけで

何もかもが消えたわ

ひとりぼっち 誰もいない

私は愛の難破船

 

もともとは加藤登紀子さんの持ち歌だった

 

この曲はもともとはシンガーソングライターの

加藤登紀子さんが20歳のときに経験した

失恋を元に書かれた加藤さんの持ち歌でした

 

しかし加藤さんがTVを見ているときに

偶然出ていた明菜さんの姿に衝撃を受け

「この子にピッタリ!」とテープを送り

テープを聞いた明菜さんは意欲を見せたそうです

 

www.zakzak.co.jp

 

 

加藤登紀子さんと明菜さんを聴き比べ

 

さてここでもとの加藤登紀子さん

バージョンと明菜さんのカバーを

聴き比べてみましょう

 

 

難破船

難破船

  • provided courtesy of iTunes

 

 

いかがだったでしょうか?

短くて大変申し訳ないです…

 

加藤さんの方はシンガーソングライターらしく

ギター演奏があり、それに加えストリングも

あって壮大な仕上がりになっていて

これはこれでいいのですが、歌詞にある

さびしすぎて こわれそうな」感じや

暗いと言われるほどの女性の喪失感が

加藤さんの歌唱にはあまり出ていないように

思われるのです

 

さて若草恵さんによる新たな

アレンジが施された明菜さんの方の

「難破船」を聴いてみましょう

 


www.youtube.com

 

明菜さんの方はギターがなく

ストリングスを大きく目立たせた

壮大な仕上がりなのはおなじなのですが

ギターがないため歌詞の世界観そのままに

大海原、深い海が浮かんでくるような

暗い静けさもあります

 

明菜さんはこのアレンジに合わせるかのように

強弱をうまくつけて歌い

静かに歌う表現からは

さびしすぎて こわれそう」な

女性に思えてきますし

歌詞も楽曲も含めてしっかりと

解釈して歌っているように思います

 

加藤登紀子さんの「明菜さんにピッタリ!」

という予感は見事に的中しましたね

 

加藤さん自身も明菜さんバージョンを聴いて

私以上に、深い

1個ずつの音符を歌うことよりも

その世界を歌おうとしている」と

大絶賛しています!

 

www.sponichi.co.jp

 

加藤さんの眼力もすごいですね!

 

1989年のEASTライブでの涙の歌唱が印象深い

 

動画を貼った1991年の幕張での

コンサート、通称「夢LIve」で

この「難破船」で幕を開けるのも

印象的ですが、私はそれ以上に

1989年に行われたシングル曲のみ歌唱の

「EAST LIVE」で歌い終えてから

明菜さんの目から涙が頬を伝うシーンが

特に印象に残っています

あのシーンを見たときには思わず

私も涙してしまいました

 

あの涙の意味は

歌詞の主人公の女性になりきって

本当に失恋したように悲しく

何かこみ上げるものがあったのでしょうか

歌の世界に入り込む明菜さんなら

あり得ることでしょう

 

さまざまな歌手がカバーされているけれども…

 

この曲はいまではさまざまな歌手の方に

カバーされて歌い継がれる名曲に

なっていて、私の好きな歌手も3名ほど

カバーしていてそれぞれにうまいのですが

どなたも明菜さんより表現の面で

物足りなさを感じてしまうのです

 

例えば「さびしすぎて こわれそう

なのに朗々と歌い上げてしまっている

方もいて「あれ?上手いんだけど

これじゃあこわれそうにないなぁ笑」

なんて思ったりしました

 

やはり明菜さんの醸し出す

壊れそうな脆さ、繊細さというのは

明菜さん独自の持ち味なのかな?

という気がします

 

明菜さんはこのような表現だけでなく

いい加減にして~♪」という

ツッパリソングも(笑)ロック系の歌も

ちゃんとロックした歌い方ができますし

表現の幅がとてつもなく広いなぁと感じます

 

というわけで表題のような結論になるわけですが

「いやいやそうじゃない」と思われる方も

いらっしゃるかもしれませんが

あくまで私個人の感想なので

どうかお手柔らかにお願いします(笑)

 

でも「難破船」を歌唱力だけでなく表現の面でも

明菜さんに比肩しうると私が思っている

女性歌手がいます

その方はカバーされていないのですけどね

 

その方の名前は敢えて明言しません

さぁ誰でしょうねぇ(笑)