後追いファンから見た島倉千代子さんの魅力
前編のプロフィールからの続きです
今度は後追いファンである私から見た
島倉千代子さんの魅力を書いていきます
(「からたち日記」のころ)
まず自分語りからさせていただきますと
私がお千代さんのファンになったきっかけは
先にファンだった演歌歌手・石川さゆりさんが
歌手になりたいと思ったきっかけが
お千代さんのコンサートを見に行って
魅了されたから、というものでした
そこでどんな方でどんな歌を歌っていた
お方なのだろうと興味を持ちまして
ベスト盤を聴いたのです
聴いてみたら学校時代にTVで流れていた
下の動画のCMを思い出し
「人生いろいろ」ってこの方の歌なのか!
と知らなかったお千代さんと
知っていた曲がそこでリンクしました
私と同世代の方なら見たことがあるはずです
そして少しずつお千代さんを知って
発見した魅力は、といいますと
➀キレイな高音のファルセット・柔らかな歌声
「泣き節」などと形容されていますが
私は高音部分を大きく張り上げず
ファルセットで処理する歌唱法に
「なんてキレイな歌声だろう!」と
聴き惚れてしまいました
特に印象に残ったのはこの曲の
ファルセットです
節回しやビブラートも
とても柔らかくて繊細な感じがします
演歌というと力強いこぶしを
イメージしますがこのような
優しい歌い方は初めて聴いたので
とても新鮮な感じがしました
私としては「泣き節」というより
「癒し節」という感じがします
ご本人は「私は演歌歌手じゃない」と
発言されているのですが
それはまた別の話
(自転車で買い物に来たお千代さん)
②歌・台詞から感じ取れる可憐さ
上の「からたち日記」もそうですが
有名な「東京だよおッ母さん」など
台詞がとても可愛らしくて可憐ですよね
この可憐で可愛らしい声の魅力に
私は胸がキュンとしてしまいました(笑)
そして台詞回しがとても上手いのです!
だから女優業もできたのだと思います
あとはYouTubeにはないのですが
若いころのインタビュー映像での受け答えが
とても上品で可愛らしくて可憐で
素顔のお千代さんもとてもステキなのです!
(ファンレターの返事を書くお千代さん)
③波乱万丈の生涯を知ると歌が違って聴こえる
これは専業作詞家と作曲家さんの作った歌を
歌う歌手としては非常に珍しいと思うのですが
お千代さんのいろいろあった人生を知ると
お千代さんの歌がお千代さん自身のことを
歌っているように聴こえてきて
すごく胸に刺さってくるのです
シンガーソングライターやバンドなど
自作自演型のアーティストですと
自分を投影した歌詞を書いた曲を歌う方が
結構いらっしゃると思うのですが
(例:加藤登紀子さん「難破船」)
別の方が作ったのに歌い手自身の歌に聴こえる
というのはお千代さん以外では
私が知る範囲では見当たらないですね
その典型的な例が「人生いろいろ」(1987年)ですね
死んでしまおうなんて
悩んだりしたわ
バラもコスモスたちも
枯れておしまいと
(中略)
自分ばかりを責めて
泣いてすごしたわ
(作詞:中山大三郎)
それから「鳳仙花」(1981年)ですね
(作詞:吉岡治)
歌い出しが
「やっぱり器用に 生きられないね」
という歌詞でこれもお千代さんの
人生と重なりますよね
結婚の失敗ですとか借金を背負わされたり
病に犯されたり…
現代は何かとストレスを抱えやすい社会で
心を病む人が増えています
このような時代だからこそ
お千代さんの歌は絶望した気持ちと
そこから立ち上がろうという心情を
歌っていて励まされるといいますか
生きる力が湧いてくるような
そんな気がするんですよね
お千代さんの人生を知れば知るほどに
こう思うのは私だけでしょうか?
(父と一緒に)
そしてもう一曲挙げると
「人生はショータイム」(1998年)でしょうか
(作詞:建石一)
バカだって いいじゃない
ドジったって そんなの いいじゃない
泣いて 泣いて 笑って 泣いて
笑って 笑って 泣いて 笑って
人生はショータイム ひとときかぎり
これは後期の楽曲ですから
酸いも甘いも知り尽くしたお千代さんが
山あり谷ありの人生を肯定的に
歌っている感じがしますね
④楽器も弾きこなせる!日本舞踊も作詞も!
お千代さんは実は楽器も弾けるのです!
少女時代に若旦那楽団で歌っていたころは
アコーディオンを弾いていました
あとはステージで披露したかどうかは
ファン歴の浅い私にはわからないのですが
ギターのお稽古を受けていたこともあり
さらには
(ギターのお稽古の様子)
ピアノを弾いていたこともありました
(家族を囲んでピアノを弾くお千代さん)
さらにステージでは日本舞踊を披露しましたし
自ら作詞を手掛けた楽曲もあります
お千代さんは芸達者なのです
独特の可憐な魅力と人の心を打つ歌声と
音楽に携わる人間として楽器も弾き
さわに日本舞踊まで習得して
スター歌手と呼ばれるのに相応しい要素を
すべて兼ね備えているのです
だからこそ半世紀以上にわたって
芸能界で活躍できたのだと思いますし
借金を抱えてもその多彩な芸が
お千代さんの身を助けてくれたのだと思います
というわけで後追い世代から見た
お千代さんの魅力を長々と
書いてきたわけですが
往年のファンの方に怒られない
内容になっているでしょうか
ちょっと心配ですが
最後にお千代さんのステージの
ダイジェスト映像を貼って
締めくくりたいと思います