昭和寅次郎の昭和レトロブログ

昭和を知らない世代による昭和レトロ、昭和芸能のブログです!

トコジラミ流行に便乗して紹介(笑)高田渡さん(&はっぴいえんど)「しらみの旅」

 

トコジラミが世界で流行!

 

最近になってトコジラミ

世界で猛威を奮っていて

旅行先から日本にも入ってきて

宿泊施設などは大変なんですってね

 

www3.nhk.or.jp

 

これから帰省ラッシュのシーズンを控えていて

年末年始に旅行にお出かけする方も

いらっしゃるかと思います

 

みなさんお気をつけ下さい

 

トコジラミ流行に便乗して紹介したい曲(笑)

 

このトコジラミ流行に便乗して

紹介したい曲があります

(最初のトコジラミのことは

ただの曲紹介のきっかけにすぎません笑)

 

何とこの広い世の中

「しらみ」を題材にした歌まであるんです!

 

特に昭和はいろいろな歌があるような気がします

 

私が育った平成はあまり歌の題材は

多くなかった気がするのですが

これは音楽業界で規制などがあったのでしょうか

 

令和のいまはどうなのでしょうか

まったくわかりませんが(笑)

ごめんなさいっ!

 

ということで「しらみ」を題材にした歌とは

フォークシンガーの高田渡さんの

「しらみの旅」(1971年)です

 

 

「しらみ」とはいっても

現在流行しているトコジラミ

本当はしらみではなくて別名ナンキンムシ

カメムシの仲間なんですってね

 

でもそのことは置いておいて

とにかく歌を紹介したい気持ちだけで(笑)

取り上げます

 

歌詞を見てみる

 

それでは一体どんなうたなのか

歌詞を見てみましょう

作詞は何と明治時代の演歌の

シンガーソングライター

添田唖蝉坊(そえだあぜんぼう)さんで

高田渡さんがその歌をアメリカ民謡に乗せて

完成させたというちょっと変わった趣向の

歌なのです

 

www.chigasaki-kankou.org

 

ゾロリゾロリとはいゆく先は

右はワキの下 左は肩よ

ボロボロ着物や汚れたシャツの

縫目 はぎ目を宿と決め

 

昨日は背中 今日は乳の下

しらみの旅は いつまで続く

果てなき腹のヘソの上なる

縫い目でもよし 住むとこ欲しい

 

オイラ多くの兄弟どもは

邪険な指にひねりつぶされ

爪の責苦やまた火あぶりにされて

無惨な最期を遂げる

 

逃れ逃れてとかかあと俺は

鳥もも通わぬ質屋の倉に

ひもじさこらえて十日も暮し

ようよう出たとき 世は花盛り

 

花が見たさについ袖先へ

出たが最期で かかあも捕らわれ

花見じらみはシャレてるなどと

なぶり殺しじゃ 卵もともに

 

俺は逃れて命拾い

一人淋しく旅から旅を

ビクビクもので わかっているが

思いまわせば昔が恋し

 

楽曲を聴いてみる

(バックバンドは何とあの伝説のはっぴいえんど!)

 


www.youtube.com

 

イントロのアコギのフレーズから

カッコよくてすぐにバンドサンドになって

エレキギターの音がさかんに鳴り響きますよね

 

この曲のバックバンドを担当したのは

なんとあの伝説のロックバンド

はっぴいえんどなのです!

 

だから演奏がカッコいいんですよね

その演奏に乗せてフォークシンガーの

高田渡さんが歌っているので

この曲はフォークロックなのでしょうか?

 

それはともかくとして

はっぴいえんどの演奏

特にエレキのギターソロがカッコいいです!

 

しらみを題材としているなんて

なんだかコミックソングみたいですが

高田さんやはっぴいえんどの演奏には

ふざけた要素や雰囲気は感じられないですよね

 

はっぴいえんどをいち早く評価した高田渡さん

 

ちなみにこの曲が収録されたアルバム

「ごあいさつ」には何曲か

はっぴいえんどが参加しています

 

高田渡さんはいち早くはっぴいえんど

一目置いていた方で

アルバムを作ろうという話が出たときに

高田さんは「はっぴいえんどとやりたい」

という条件を出したほどで

最初にレコーディングしたのが

表題の「しらみの旅」だったそうです

 

news.line.me

高田渡さん、先見の明がありすぎますね

 

話を歌詞に戻すと…

 

しらみを主人公にしているなんて

すごく変わった歌だなぁと

昭和にはいろいろな題材の歌があるなぁなどと

昭和を知らない世代の私などは

感じたものです

 

しかも歌詞は明治時代の演歌の

シンガーソングライター・添田唖蝉坊から

拝借するという試みも面白いですし

 

ちなみに明治期の演歌とは

北島三郎八代亜紀の歌う演歌ではなく

明治に始まった自由民権運動での書生節

(書生とは大学生のこと)

荘子節のことであって

政治や社会に対する批判を歌に込めて

街頭で歌ったところ

演説調の歌であることから

「演歌」と呼ばれるようになったようで

現在演歌と呼ばれているものは

呼び名だけが残っているだけなのだそう

なぎら健壱著『日本フォーク私的大全』や

下のサイトを参照)

 

rcjtm.kcua.ac.jp

 

その添田唖蝉坊さんの元歌は

こちらです

 


www.youtube.com

 

これはかなり地味で

深刻な歌に聴こえますね’(笑)

 

それが高田渡さんバージョンになると

しらみの視点から書かれた歌詞の面白さ

コミックソングのような感じが出て

歌詞の世界に合っているような気がします

 

年末年始は国内で「トコジラミの旅」が始まる?

 

トコジラミは現在都内を中心に

広がっているようですが

これから年末年始の帰省ラッシュ

海外旅行をされる方がいるでしょうから

日本全国に広まることが危惧されます

 

「しらみの旅」という歌は面白いですが

トコジラミの旅」はイヤですよねぇ…

 

私もですがこれからの時期

気を付けたいなと思いますね

 

 

px.a8.net

 

ごあいさつ

ごあいさつ

Amazon

 

 

しらみの旅

しらみの旅

  • provided courtesy of iTunes