昭和寅次郎の昭和レトロブログ

昭和を知らない世代による昭和レトロ、昭和芸能のブログです!

令和のいま聴くと身震いがする!高田渡さん「自衛隊に入ろう」

 

自衛官不足のニュースで真っ先に思い浮かんだ曲

 

今回取り上げる曲はフォークシンガーの

高田渡さんの曰く付きの曲「自衛隊に入ろうです

1969年にシングルとして発売され

同年発売されたアルバム「高田渡/五つの赤い風船

にも収録されています

 

 

 

 

取り上げようと思ったきっかけは今年になってから

自衛官が不足しているですとか

募集しても人が来ないというニュースを

よく目にするようになって

またこの曲について考えたくなったからです

 

 

www.asahi.com

 

歌詞を見てみる

それでは歌詞を見てみましょう

これが自衛官不足のいま聴くと

すごい現実味を帯びて聴こえてきて

恐ろしいくらいです(笑)

 

みなさん方の中に

自衛隊に入りたい人はいませんか

ひとはたあげたい人はいませんか

自衛隊じゃ人材もとめてます

 

自衛隊に入ろう 入ろう 入ろう

自衛隊に入ればこの世は天国

男の中の男はみんな

自衛隊に入って花と散る

 

スポーツをやりたい人いたら

いつでも自衛隊におこし下さい

槍でも鉄砲でも何でもありますよ

とにかく体が資本です

 

鉄砲や戦車やひこうきに

興味を持っている方は

いつでも自衛隊におこし下さい

手とり足とりおしえます

 

日本の平和を守るためにゃ

鉄砲やロケットがいりますよ

アメリカさんにも手伝ってもらい

悪いソ連や中国をやっつけましょう

 

自衛隊じゃ人材求めてます

年令 学歴問いません

祖国のためならどこまでも

素直な人を求めます

 


www.youtube.com

 

という歌なのですがどうでしょう?

 

もう半世紀以上前に作られた歌なのに

「悪いソ連や中国」ですとか

いま脅威とされている国が出てきて

令和のいま聴くと

まるで今年作られた歌のような気がして

私などは身震いがしてきます(汗)

 

自衛隊からキャンペーンソングとしての使用を依頼された!

 

歌詞を見ていただければお分かりかと思いますが

自衛隊への強烈な皮肉が入った反戦ソングですよね

 

だというのに1968年にTV番組でこの曲を歌ったため

自衛隊から「キャンペーンソングにしたい」

との依頼の電話が来たのだそう(!)

なぎら健壱著『日本フォーク私的大全』を参照)

 

当時も自衛隊に入りたがる若者が少なかったそうで

自衛隊への勧誘が多かったのだとか

そこでこの曲に目を付けたのですね(笑)

 

高田さんはお断りしたそうです

当然ですよね(笑)

 

そして最終的には放送禁止曲となりました

 

otonano-shumatsu.com

 

フォークが政治的な歌を歌えたのはなぜ?

 

この曲が発売された当初はベトナム戦争批判や

全共闘学生運動の一種)が活発で

1970年には「70年安保」闘争が起こり

日本が政治に関心を寄せていた時代でした

 

また「レコ倫などにとらわれず

自分たちが歌いたい歌を自由に歌う」

という主旨で作られた会員制の自主制作レーベル

URCアングラ・レコード・クラブ)が

1969年に設立されたことも大きいでしょう

なぎら健壱著『日本フォーク私的大全』を参照)

 

ちなみにこのURCは「インディーズ」の走りです

私が子どものころビジュアル系が流行っていましたが

V系バンドたちが「インディーズ」から出てきた

と盛んに音楽番組で耳にしていたので

あぁルーツはフォークだったのかと驚かされました

 

そういった時代背景やURCの設立の影響で

自衛隊に入ろう」という

あまりに政治的な内容の歌が出てきたのです

 

高田渡さん以外にも政治的な歌を歌う

フォークシンガーやグループが当時はいました

 

例えば「五つの赤い風船」というグループです

 

自衛隊に入ろう」が収録されたアルバム

高田渡/五つの赤い風船」はレコードの表面が

高田渡さんの楽曲で裏面が「五つの赤い風船」の

楽曲が収められているというアルバムなのですが

このアルバムの「血まみれの鳩」などは

政治的なことを歌っています

 

しかしこうした政治的なフォークソング

下火となって今は出てきません

理由は安保闘争の挫折や学生運動

尻すぼみになっていき

日本人が政治に対して「諦め」の気持ちが

生じてきたからだとか言われています

 

とここまで何だか当時を「知っている風」に

書いてきましたが私は知識として持っているだけで

当時の空気感もわかりませんし

全共闘ですとか学生運動のことは

以前両親が話しているのを聞いたことがありますが

ちょっと難しいんですよねぇ…

 

もっと深く知りたいですね

今後の課題です

 

しかしフォークといえば「神田川」「なごり雪

あたりしか知らなかった私としては

政治的なアングラフォークには驚かされました

フォークもいろいろあるんですね

 

高田渡さんの歌はコミカルになっていく

 

高田渡さんは「自衛隊に入ろう」の件以来

直接的には政治的な歌を歌わなくなり

庶民の日常を歌うようになったそうなのですが

これがコミカルで面白いのです!

しかも現代にも通じる内容が多くて

いまの時代の方が響くかな?

と思っています

 

昨年のこのブログでちょこっと紹介した「値上げ」

などはまさにいまにぴったりです

 

www2.nhk.or.jp

 

最近の防衛強化の動きに思うことやぼやき

 

今年に入ってからでしょうか

盛んに「防衛」ですとか「防衛増税」という言葉を

目にしたり耳にするようになりました

 

ネットでも「日本も核武装しろ」などの書き込みを

見かけるようになりましたが

これに関しては果たしてアメリカが許してくれるだろうか?

という疑問があります

 

これ以上核開発をする国が増えることを

好ましく思うだろうかと勝手に思っています

 

それからあまり大っぴらに「防衛」を叫ぶと

その日本の動きが海外に伝わり

周辺の脅威とされる国が刺激を受けて

より軍拡に力を入れ始めてさらに軍事大国になって

軍拡競争が起こらないか?という心配もあります

 

あんまり大っぴらには「防衛」と叫ばないで欲しい

と私は思ってしまいます

 

あとは自衛隊の「タトゥー」採用報道ですね(笑)

 

www.asahi.com

自衛隊は災害時に救助活動をされて

国民からありがたがれる存在になったと思います

 

そういう自衛官を採用してしまうと

きちんとした人が応募を避けて

タトゥーをした人が救助活動をすると

高齢者などから怖がられたりしないか?

自衛隊のイメージダウンになるのでは?

と心配しています

 

というところが防衛問題で私が思うことです

 

ここで今回の記事は締めたいと思いますが

ちょっと重いテーマになってしまったでしょうかね…

 

でも自衛官不足で困っているいま

この曲を取り上げたいという衝動を

抑えることができませんでした

 

こんな重たい内容を読んでくださった方には感謝申し上げます

 

 

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