昭和寅次郎の昭和レトロブログ

昭和を知らない世代による昭和レトロ、昭和芸能のブログです!

協力し合う夫婦の姿に感激!TVドラマ「二人の世界」感想

 

木下恵介アワー「二人の世界」

 

昨年開局?されたBSのチャンネル

「松竹東急チャンネル」で

映画監督の木下恵介監督がTVドラマに進出した

木下恵介アワー」の作品「二人の世界」

(1971年~1972年にかけて放送)が

最近まで放送されていたのですが

これがすごいよかったです!

 

脚本は山田太一さん

演出は回によって変わりますが

昨年亡くなられた俳優の川津祐介さんの兄で

映画監督の川頭義郎さんが

担当していることが多いです

 

川頭義郎さんはアメリカの映画賞

ゴールデングローブ賞を受賞したこともある

監督さんです!

 

そのような方が演出しているなんて

何とも贅沢な!

 

ちなみに現在は木下監督の映画

「破れ太鼓」(1949年)のドラマ版

「おやじ太鼓」が放送中です

 

それでは「二人の世界」の感想を

綴っていきたいと思います

 

簡単なストーリー紹介

 

偶然知り合った商社マンの竹脇無我さんと

バレエ教室で働く栗原小巻さんが

すぐに魅かれ合いスピード結婚する

 

商社マンとして一生懸命に働き

そんな夫を支える妻の関係は

うまくいくいっていたはずが

竹脇無我さんが会社の上役の失敗の責任を

なすりつけられるかのごとく

総務課へ左遷され満足できない仕事ばかり

与えられてしまう

 

悩んだ末に二人が決断したのは

脱サラして一緒にスナックを経営することだった

 

しかし自営業の世界にも競争はあって

二人は乗り越えるべく奮闘する

 

(TVドラマ「二人の世界」より。左が栗原小巻さん。右が竹脇無我さん)

 

夫とのことを真剣に考える小巻さんに胸キュン!

 

このドラマでの栗原小巻さんは

いつも夫の遅い帰りを待っている

夫思いの?献身的な妻ですが

決して夫に依存しているわけではなく

夫の変化にも敏感で夫が悩んでいる様子が

見て取れたときには「私に仕事の愚痴を言って!

私もあなたと同じ立場になって悩みたいの!」

と協力的であろうとする姿勢を見せます

 

どんな夫婦関係でありたいかは

人によって価値観が異なるかと思いますが

私は小津安二郎監督の映画「晩春」(1949年)で

笠智衆さんが言う「幸せはやってくるものじゃない

ともに作り上げていくものなんだよ」という

協力的な関係を築いていく夫婦関係に

憧れを抱いているので

「二人の世界」で栗原小巻さんが

「私もあなたと同じ立場になって悩みたいの!」

というのには胸がキュンキュンしました

 

世間には夫の仕事のことなど無関心な奥様も

たくさんいらっしゃるかと思いますが

それがいいことなのか悪いことなのか

私は未婚で未熟者なのでわかりませんが

私なら奥さんにも自分の仕事に

関心を持ってもらいたいですね

 

あんなに美人の小巻さんに言われたら

私なんてクラクラしてしまいます(笑)

 

会社組織は不条理なことが多い

 

社会人や社会人経験がある方には

よくわかるかと思いますが

会社組織は不条理なことが多いですよね

 

このドラマの竹脇無我さんは

上役の失敗を押し付けられて

総務課へと左遷されてしまい

自分の実力を発揮できない仕事ばかり

与えられてしまいます

 

このつらさを妻の小巻さんに

なかなか打ち明けられない気持ちは

すごくよくわかりますね

 

私の場合は最初に就職した会社で

プロジェクトチームで成績が

いちばん悪かったために

仕事を干された経験があります

入社から5年目のことでした

 

干されてからは出勤しても

仕事は一切与えられませんでした

いわゆる社内ニートですね

上司からは「勉強しとけ」と言われるだけで

一応最初は一生懸命勉強しますが

勉強じゃなくて仕事がしたくてたまらなくて

つらかったですねぇ…

 

そうやってクビ切りをせずに辞めたいと思わせて

自己都合退職に追い込んでいく

というのが会社のやることなんですよね

 

仕事を干されたことは両親には

なかなか打ち明けられなかったため

妻に言えなかった竹脇無我さんの

気持ちが痛いほどよくわかりました

 

夫婦でスナックを経営するもそこでも競争が!

 

竹脇無我さん&栗原小巻さん夫妻は

脱サラしてともにスナックを

経営することを決断しますが

そこでもまた競争が待っていました

他店との競争や嫌なお客さんにも

頭を下げて対応しなくてはならなくて

一見上司もいなくて自由にやれそうな

自営業の大変さも描かれているのが

何ともすばらしいですね

 

会社員も自営業・フリーランスも大変!

楽な仕事はありませんねぇ

 

しかしここでもまた栗原小巻さんは

夫の脱サラをすんなりと受け入れるのです!

そのような奥様がこの世にいるのか!

とビックリ仰天しました

 

商社という大企業にせっかく属しているのだから

辞めないでほしいという奥様が

世間では多いのではないかと

私は勝手に思い込んでいたのですが

どうなのでしょうね

 

昭和に流行ったスナックが再ブーム!

 

ドラマ「二人の世界」の時代に

スナックは流行っていたのかなぁと

ちょこっと調べたらいま再ブーム

何と若者の間で人気が再燃しているようです

 

www.tv-tokyo.co.jp

私の住む地域にあるかなぁと思って調べたら

そこそこありましたね

 

私も行ってみようかなぁ

カラオケをやっているところもあるようですし

ちょっと同世代には披露できない

昭和歌謡を歌ってみようかしら?

なんて思ったりしています

 

残念ながら「二人の世界」は配信なし

 

最後に情報ですが

「二人の世界」を配信しているサイトはないようです

 

こんな良質なドラマが配信されていないなんて…

 

さすがにDVDボックスは

竹脇無我さんや栗原小巻さんの

大ファンの方でないと高額で

なかなか手を出しづらいですよねぇ

 

ご興味にある方は違う局での放送や

配信されることを祈りましょう!

 

最後に栗原小巻さんの弟役で

出演されているあおい輝彦さんが歌う

主題歌「二人の世界」の動画を貼って

締めくくります

 

この歌詞もまたドラマの内容を

きちんと反映しているんですよね

 


www.youtube.com