昭和寅次郎の昭和レトロブログ

昭和を知らない世代による昭和レトロ、昭和芸能のブログです!

あまりに悲しく切ない母の歌!島倉千代子さん「おかあさん」

 

5月14日は母の日なので母の歌を紹介

 

5月14日は母の日ですね

ということで母にまつわる歌を紹介しますが

いろいろ迷った末、今年は島倉千代子さんが

没後10年ということでお千代さんの歌を

紹介したいと思います

 

タイトルはそのままずばり「おかあさん」

1970年発売のLP「美しきは女の旅路」に

収録されていてCD化もされています

 

 

お千代さんの人生に重なる切なくも悲しい歌

 

それでは歌詞を紹介します

あまりに切なくて悲しい歌で

楽曲を聴かずとも歌詞を読むだけで

泣けてきます(泣)

作詞は橋本淳さん

あの筒美京平さんの大学の先輩ですね

作曲は三木たかしさんです

 

(セリフ)

少女から娘へ、そして自分が母になっても

まだわがまま云って甘えてみたいおかあさん

“おかあさん”なんて美しいひびきなのでしょう

苦しい時、悲しい時、かならず私の胸を

よぎる言葉”おかあさん”

私も人の親となった時、はじめて女として

一人前になるのでしょうね

 

それは子どもの頃でした

「かあさん かくれんぼして」

私と母は小さな家の中でとてもしあわせでした

「ふふふ……かあさん どこにかくれてたの

お台所

かあさん いやだ どこよ」

あまり長い間 母が見つからないと

私は真剣な声で

「かあさん」「かあさん」「かあさん」

叫んだものでした

そして母の温かい手でうしろから

抱きすくめられると笑いながら

笑いながら泣いたものでした

 

(歌)

おかあさん さみしい時は

私のそばにいてほしかったのに

おかあさん朝が来るまで

私を抱いててほしかったのに

野辺のかれんな花に

姿かえてしまったのね おかあさん

 

おかあさん 私つらいの

やさしいお話 も一度聞きたい

おかあさん ふるえる声で

なつかしい歌声聞きたいのに

この手に遠い星に

姿変えてしまったのね おかあさん

 

(セリフ)

私がしあわせだった頃しか知らないおかあさん

悲しみのふちにいる今の私をあの温かい手で

抱きしめながら私の涙をふいてほしかった

も一度甘えてみたいおかあさん

も一度すがってみたいおかあさん

 

おかあさん別れたのよ

私を守る人 もういないのよ

おかあさん風も冷たいわ

私を抱いてほしかったのに

声も悲しい鳥に 姿変えてしまったのね

おかあさん おかあさん おかあさーん

 

お千代さんの人生に留まらない内容

 

お千代さんの人生をご存知の方なら

歌詞の内容は読めばおわかりいただけると

思いますがここは念のため解説します

 

出だしの部分は子ども時代のことで

何とも微笑ましい情景が浮かびますが

歌の部分からは何とも切ないですね(泣)

かくれんぼをしていたおかあさんが

もう亡くなっていることがわかるのですから

 

そして「私がしあわせだった頃しか

知らないおかあさん」とはお千代さんが

膨大な借金を抱えたりと大変なことになる前に

お母様が他界されてしまったということです

 

おかあさん別れたのよ

私を守る人 もういないのよ」とは

旦那さんと離婚されたということです

 

いちばん悲しくてそばにいて欲しい時に

もういないお母さん…

もう涙、涙ですね(泣)

 

「親孝行したいときに親はなし」

という言葉はよく聞かれますが

この歌の場合は公私ともに幸せになって

親孝行はできたけどつらいことが起きて

母の愛が一番欲しいときに

その母がいないという歌ですね

 

この歌はどの人の心も打つと思いますが

とりわけ若くして母を亡くされた方に

強く響くのではないでしょうか

 

お千代さんの人生を簡単に知りたい方は

こちらをどうぞご覧ください

 

www.fnn.jp

 

すごい人生でしょう?

ハリウッドならすぐに飛びついて

そっくりに演じられる俳優さんを探して

伝記映画を製作するでしょうね(笑)

 

セリフも歌も一級品の歌手・お千代さん

 

ではここで楽曲を聴いていただきましょう

 


www.youtube.com

 

セリフの多い歌ですよね

そしてそのセリフ回しの上手いこと!

これだから女優業も主演を務めることが

できたのですね

 

そして何とも可憐で可愛らしいお声!

 

これは生まれ持ったものなので

お千代さんでないと出すことのできない

特別な魅力でしょう

 

お千代さんの歌にはセリフ入りの歌が

多いですがこの曲は特にセリフ回しを

堪能できる曲ですね

 

橋本淳さんが語る「おかあさん」のレコーディング

 

この「おかあさん」のレコーディングのときに

作詞の橋本淳さんが心を打たれたと語っています

 

一人二役で(中略)彼女は声色をいくつも

変えながら優しい表情で楽しげにマイクに

向かっています

 

(中略)目の前のスピーカーからは

いかにも悲しげにいかにもせつなげな

ひとりの女性の母をしたう歌声が

流れてきます

 

聞いていて胸がしめつけられるようです

「あゝ僕も親孝行しなくては」などと

仕事を忘れてそんな個人的な感情に

捕らわれていると、ふと吹き込み室の

島倉さんの姿が目に移りました

そして僕は愕然としました

あれほど優しげだった彼女は今

マイクに食いつくように

そして怒り狂ったように

自分を投げだして歌っているのです

 

(中略)

みなさんと同じいち女性が命がけで

苦しみに耐えているのです

 

(中略)

歌を通じて人生の意義を教えられるような

できごとでした」

 

(CDのブックレットより引用)

 

作詞家さんにここまで言わしめるお千代さん

もうすごい!これこそプロ中のプロ!

歌でここまで人の心を動かせるとは

本当にすごいです!

人の心を動かすことのできる歌声を持つ人

それが一流の歌手なのですね

 

お千代さんは活躍期間が長く

デビューされた時代が古すぎるのか

職場で話題を出しても

「人生いろいろの人ね」くらいの反応しか

返ってきません(泣)

 

この記事を読んで歌を聴いて

1人でもお千代さんのすごさの

片鱗を感じてくださった方がいたら

とても嬉しいです

 

お千代さんは後世に語り継ぎたい歌手です!

 

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