昭和寅次郎の昭和レトロブログ

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国際平和デーに相応しい美空ひばりさん自身が大切にした平和&反戦ソング!「一本の鉛筆」

 

国際平和デーに相応しい楽曲を紹介!

 

9月21日は国際平和デーです

 

国際平和デーとはすべての国

すべての国々にとって共通の理想である

国際平和を記念、推進していく日として

国連が1981年に定めた平和の記念日です

(以下のサイトを参照)

 

www.unic.or.jp

 

そんな平和を実現していこうという記念日に

ピッタリな昭和の歌を今回は紹介します

美空ひばりさんの「本の鉛筆」(1974年)です!

 

 

おっ、いまからちょうど50年前の曲なのですね!

何というタイミングでの紹介!

 

この歌は先日紹介したばかりの映画

名もなく貧しく美しく」を監督された

松山善三さんが作詞を担当されたのです

 

 

shouwatorajirou.com

 

 

そして作曲は映画音楽家の佐藤勝さんで

映画畑の方のコンビで作られました

ちょっと珍しいですよね

 

この曲は1974年に行われた第1回

広島平和音楽祭のために作られました

 

この音楽祭の総合演出を担当していたのが

松山善三さんでした

 

そしてこの歌は横浜で生まれ

幼少期に横浜大空襲に遭ったひばりさん自身

反戦への思いから大切にされていたそうです

(以下のサイトを参照)

 

www.tokyo-np.co.jp

 

ひばりさんが大切にされた歌は

どのような歌なのでしょうか

 

歌詞を見てみる

 

あなたに 聞いてもらいたい

あなたに 読んでもらいたい

あなたに 歌ってもらいたい

あなたに 信じてもらいたい

 

一本の鉛筆が あれば

私はあなたへの 愛を書く

一本の鉛筆が あれば

戦争はいやだと 私は書く

 

あなたに 愛をおくりたい

あなたに 夢をおくりたい

あなたに 春をおくりたい

あなたに 世界をおくりたい

 

一枚のザラ紙が あれば

私は子供が 欲しいと書く

一枚のザラ紙が あれば

あなたをかえしてと 私は書く

 

一本の鉛筆が あれば 

八月六日の朝と 私は書く

一本の鉛筆があれば

人間のいのちと 私は書く

 

ストレートなメッセージが

何とも力強く心に突き刺さる

反戦歌ですね

 

名もなく貧しく美しく」のような

ヒューマニズム溢れるシナリオと

映画を作った松山善三さんらしさが

出ていると思います

 

ちなみに松山さんもまた戦争で

兄を失った経験があり

ひばりさんと同じ横浜で育ちました

 

読んでいるとただの反戦だけでなく

戦争の悲惨さを綴るわけでもなく

未来への希望も感じられるような気がします

 

50年前の歌のようには思えませんし

未来永劫聴き継がれて欲しい

歌い継がれて欲しいような歌ですね

 

ちなみに下の写真が松山善三さんです

 



楽曲を聴いてみる

 

それでは佐藤勝さん作曲の

楽曲を聴いてみましょう

 


www.youtube.com

 

松山善三さんの歌詞の世界観そのままに

明るい未来への希望を願うような

曲調になっていますね

 

アレンジはピアノとストリングスを

基調とした優しい穏やかな感じで

シンプルに仕上げていますね

 

でもそれだけにひばりさんの歌に

比重が置かれることになるわけですが

ひばりさんは同じフレーズでも

柔らかい歌い方と力強い声を

自由自在に操って多彩な表現で

サラッと歌い上げてしまっています

 

さすがはひばりさんですね

知れば知るほどどうしてすごい歌手と

言われて語り継がれる存在なのかが

わかりますね、後追い世代としては

 

では次にこの歌のB面曲

「八月五日の夜だった」も

どのような歌か見てみましょうか

ちょっと気になるので

 

「一本の鉛筆」と同じく作詞・松山善三さん

作曲・佐藤勝さんです

 

歌詞を見てみる(「八月五日の夜だった」)

 

かすりの着物 赤い帯

提灯ぽっかり ぶらさげて

橋のたもとで 影法師

二つ重ねた 指切りの

八月五日の夜だった

貴方はどこに 貴方はどこに

 

女心は綾結び

蛍一匹 闇をさく

橋のたもとの 願いごと

いつか貴方の お嫁さん

八月五日の夜だった

貴方はどこに 貴方はどこに

 

三人四人五人の子

どんぐりまなこ

橋のたもとで 鬼ごっこ

二人の明日を 夢にみた

八月五日の夜だった

貴方はどこに 貴方はどこに

 

8月5日の夜、つまり広島の

原爆投下前夜に結婚の約束をした

女性がその日のことを回想している

という歌でしょうか

 

繰り返される「貴方はどこに」から

もう原爆投下後になっていて

主人公の女性は生き残ったけれども

婚約者の行方がわからない

ということでしょうか

 

指切りをしてお嫁さんになり

子どもを産んで鬼ごっこをすることまで

夢見たのに…

 

この解釈で間違いがないとしたら

何だか胸が張り裂けそうなほど

堪らなく切ない歌ですね…

楽曲の方はどうなのでしょうか

 

楽曲を聴いてみる

 


www.youtube.com

 

今度はギターとストリングスを

基調としたアレンジですね

 

そのストリングスの音色が

何とも悲しげです

 

ひばりさんの歌唱も

ファルセットの響きが

悲しさを表現しているように

感じられます

 

A面の「一本の鉛筆」とは

対照的な楽曲になってますね

 

同じ戦争がテーマでも

対照的な楽曲を並べていて

A面とB面があるレコードならではの

味わい方ができますね

 

こういうところがレコードや

CDのいいところだと思います

ジャケットを含めて1つの作品といいますか

サブスクのことはまったくわからないですが…

 

というところでこの辺りで

記事を締めたいと思いますが

このブログでひばりさんを取り上げたのは

今回で初めてでしょうか

 

「昭和といえばひばりと裕次郎」と

言われるくらいに昭和を代表する

大スターなのにこれまで取り上げなかったとは

ちょっと恥ずかしいです…

 

でもいいタイミングで

ひばりさん自身が大切にされていた楽曲を

取り上げられてよかったです

 

最後に

現在も他国では戦争が行われていますが

早く終結して平和な世界が訪れるように

願います