昭和寅次郎の昭和レトロブログ

昭和を知らない世代による昭和レトロ、昭和芸能のブログです!

好きな春の青春ソング!三田明さん「みんな名もなく貧しいけれど」

 

卒業シーズンなので好きな青春ソングを!

 

もう卒業シーズンですね!

というわけで今回はそれに合わせて

私の好きな青春ソングを紹介します

といっても私のブログですから

昭和の歌になりますが

 

三田明さん「みんな名もなく貧しいけれど」

 

今回ご紹介するのは

舟木一夫さん、橋幸夫さん、西郷輝彦さんの

御三家と並び「四天王」と呼ばれた歌手

三田明さんの「みんな名もなく貧しいけれど」

(1963年)です!

 

 

このタイトル、賃金上がらず物価高に

苦しむ現代社会を思わせますね

でも現代とは違います

歌詞を見てみましょう

 

歌詞を見てみる

 

風は今夜も冷たいけれど

星はやさしくささやきかける

昼は楽しく働く仲間

みんな名もなく貧しいけれど

学ぶよろこび知っている

 

可愛いフリージャ 白い花が

夜の教室やさしく飾る

僕等いまこそ小さいけれど

みんな大きく伸びゆく若木

明日の青空知っている

 

君を送っていつもの町を

飛ばす自転車ペダルも軽い

夢を持とうね明るい夢を

みんな名もなく貧しいけれど

生きる幸福知っている

 

現代と同じ貧しい時代でも"希望"がある!

 

先述した現代との決定的な違いは

この歌には"希望"が詰まっているのです!

だから貧しくても希望や夢を

描くことができたんですよね

 

逆にいまの時代には貧しくてかつ

希望がないのです

未来に希望を見出すことができないのです

 

この生きづらい現代を生きる私は

どうしても昭和のこの時代

希望があって"みんな"という

人々の一体感が感じられる時代に

どうしても憧れてしまうのです

 

現代はスクールカーストやら

ママ友カーストやら陽キャやら

陰キャやら、人々が分断されている

そんな気がするのです

 

職場でも正規と非正規などの

違いもありますよね

 

舞台は夜間学校

 

歌詞に「昼は楽しく働く仲間

夜の教室やさしく飾る」と

ありますから昼間は働いて

夜に学校で勉強する夜間学校

生徒たちを歌った歌ですね

 

1960年代は働きながら夜間学校で勉強して

進学を目指す若者たちが多くいたんですね

 

浜田光夫さんと私の大の憧れの

松原智恵子さんが出演している映画

「大人と子共のあいの子だい」(1961年)

でハマやんが家計が貧しくても

成績が優秀で仕事と勉学を両立させて

進学しようと意欲を燃やす

青年を演じていました

 

www.nikkatsu.com

 

勉強ができて成績が優秀でも

経済的事情ですぐに進学できない

そのような子どもたちにとっては

いいことだったでしょう

 

夜間学校というと

現在では定時制などと言われ

さまざまな年代の方が

勉強されるイメージがありますが

歌詞を読む限り当時は若い人たち

中心だったようですね

 

そのような若者たちが

夢に向かってひたむきに

頑張ろうとしている

ともに勉強する生徒を"仲間"と呼ぶ一体感

これに私は何とも清々しい気持ちを

抱いてしまいます

 

現代は教育格差ができて

格差が固定化されてしまったので

貧しい家庭の子がいい学校へ

進学することなどは

困難になってしまいましたね

嗚呼…

 

この時代は若者中心の社会だった!

 

先日BSで放送されていた

武田鉄矢昭和は輝いていた」で

(この番組名は最高ですよね笑)

1960年代が取り上げられていて

ゲストでは三田明さんが出演されていて

当時は若者の数が多く

社会の中心と言える存在だったそうです

 

武田さんも三田さんも

終戦直後のベビーブームに生まれた

いわゆる団塊の世代

当時の出生数は何と250万人くらい(!)

だったそうです!

 

若者の数が多くて社会の中心

というのも現代と異なる点ですよね

 

そしてこれだけ若者の数が多ければ

御三家や四天王といった青春歌謡

そしてGS(グループサウンズ)といった

若者文化が花開いたのは

必然であったように思われます

 

楽曲を聴いてみる

 

それではこの辺で肝心の楽曲を

聴いておきましょう

 

作曲は私の敬愛する吉田正さんです

 


www.youtube.com

 

三田明さんの代表曲「美しい十代」と

同じ路線の青春ソングですね

女性のコーラスですとかこの時代の

青春歌謡に特徴的な要素が入っていて

楽曲にも希望や夢が込められていて

私には何ともいい心地がします

 

あと感じるのは若さが溢れんばかりに

詰まっている感じがします

歌声が(いい意味で)もう初々しくて

 

やはり御三家、四天王の登場前と

後とでは歌謡曲の雰囲気が

ガラッと変わっていますね

 

日本歌謡史を振り返るうえで

やはり無視できないムーブメントだなと

改めて感じさせられました

 

そういえば歌詞にあるフリージャとは

春に開花する花だそうで

風は今夜も冷たいけれど」という

フレーズもいまの季節にピッタリですね!

 

www.shuminoengei.jp

 

若かりし頃の三田明さんを紹介

 

それでは最後に若かりし頃の

三田明さんをご紹介します

 

 

ペンを持って何やら勉強中?

何かに目を通しています

 

ん?部屋の壁には吉永小百合さん?

と思われる女性のポスターが飾ってあります

と思っていたら…

 

 

やはりサユリストだったのですね(笑)

この照れた様子の三田さんが

何とも初々しくて微笑ましいです(笑)

 

後に小百合さんとのデュエットソングも

出すことができてよかったですね=

 

 

私の贔屓の和泉雅子さんともお話を

 

 

こちらは作曲家の吉田正さんを前に

何やら緊張した面持ちの三田さん

そりゃあ国民栄誉賞を受賞した

大作曲家さんですからね

 

というわけで若かりし頃の三田さんを

紹介しましたがどうでしょう?

私は好青年でありながら

この時代のスターが持つ素朴さに

好感を持ってしまいます

 

この素朴さこそ1960年代らしさ

なのでしょうか

私は何だかホッとするんですよね

 

そして芸能史的にいうと

男性アイドルの走りのような気がします

 

と今回紹介した三田明さんと

「みんな名もなく貧しいけれど」ですが

若い方には新鮮さを

世代の方には懐かしさを

感じながら読んでいただけたならば

とても嬉しいです

 

読んでくださった方

どうもありがとうございました

 

参照:

2024年2月23日放送 BS「武田鉄矢昭和は輝いていた