昭和寅次郎の昭和レトロブログ

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麻酔薬開発の裏にあった嫁と姑の壮絶な対決に釘付け!学校で学べない歴史映画②「華岡青洲の妻」

 

予定を変更して歴史映画の第2弾!

 

前回の映画紹介記事では

就活映画シリーズの第3弾を

紹介する予定と書きましたが

戦後の映画では就活を正面から

扱った作品があるにはあるのですが

配信になかったりしたので

致し方なく就活映画シリーズは

一度中断させていただきます

 

代わりにたった1回で中断していた

歴史映画シリーズを復活させます

第1弾作品を7月に書きました

 

shouwatorajirou.com

 

これに続く第2弾映画として

またしても没後55年の市川雷蔵さんの

華岡青洲の妻」(1967年、増村保造監督)

を紹介します!

 

(左から高峰秀子さん、市川雷蔵さん、若尾文子さん)

 

おおまかなストーリー

 

ときは江戸時代、舞台は紀州平山

(現在の和歌山県紀の川市

加恵(若尾文子)は代々医師の家柄の

華岡家に嫁ぎ、青洲(市川雷蔵)の

妻となる

 

青洲は手術中に患者が苦しまずに

済むように眠り薬(麻酔薬)の

研究に没頭していた

 

加恵も麻酔薬に使う毒を持つ花を摘んだり

干して加工したり

跡継ぎになる子どもを産んだりと

医者の妻として献身的に尽くす

 

青洲は初めは猫で実験して

猫を死なせてしまったり

試行錯誤するがようやく

猫での麻酔薬の開発には

成功する

 

しかし小動物である猫より

身体が大きい人間では

猫と同じ成分の配合では

成功しない

猫のときのようには

人を死なせてしまうことは

絶対に避けなければならない

 

最終的には人間への麻酔薬による

手術に見事成功する

ここまで足掛け15年の年月がかかった

 

しかし青洲はどのようにして

麻酔薬の人間への応用を

成功まで導いたのか?

 

映画の感想

➀猫好きな方は要注意!

 

初めに断わっておきますが

猫好きな方はこの映画を見るのは

注意が必要です

 

ストーリーのところにも書きましたが

市川雷蔵さん演じる青洲は

猫で麻酔薬の効果を実験し

初めは実験に失敗して

猫を死なせてしまうので

猫好きな方は気分が悪くなって

しまうかもしれません

 

②医師役の市川雷蔵さんの迫力がすごい

 

以前紹介した、どの市川雷蔵さんとも違う

こちらは少し粗野な医師を演じており

さまざまな役を演じ分けてしまう

その演技力にただただ脱帽です

 

③ナレーションに杉村春子さんを起用する贅沢さ!

 

ナレーションには何と名女優の

杉村春子さんを起用するという

何とも贅沢なことをされているのに

驚きました

 

それほどナレーションが

あるというわけでもないのに…

 

でも味のあるナレーションでした

 

④姑・高峰秀子さんと嫁・若尾文子さんの競演に見入る

 

しかしこの映画は雷蔵さんよりも

タイトルに「妻」と書かれているように

姑・高峰秀子さんと嫁・若尾文子さんの

女優バトルが最大の見どころです

 

医者の妻として凄まじい献身ぶりを

見せる若尾さんに対し

青洲の母である高峰さんにも

意地とプライドがあり

若尾さんに負けじと行動します

 

ベテランの高峰さんと

若い若尾さん、どちらも昭和を

代表する演技派の大女優

この2人の演技合戦には

もう目が離せません

 

(写真左から若尾文子さん、市川雷蔵さん、高峰秀子さん)

 

⑤日本で麻酔薬ができた歴史を知って驚いた

 

そして何といっても

麻酔薬ができるまでの過程

歴史を初めて知って驚かされた

このことが衝撃でした

 

というところで気になるのは

華岡青洲という人物のことです

 

華岡青洲とはどんな人物?

 

華岡青洲は江戸時代末期

父の後を継いで外科医となり

1702年の京都での医学修行中に

中国で麻酔薬が使われて

多くの患者が救われたことを知り

自らも麻酔薬を開発したいと思い立ち

郷里に戻ってから麻酔薬の研究と

開発に取り組みました

 

そして1802年に見事

全身麻酔による手術を成功させました

 

この成功が日本各地に伝わり

全国から患者や医学生が訪れ

青洲は学校と診療所を兼ねた「春林軒」

を作って医師を育てたそうです

(以下のサイトを参照しましたが

映画をまだご覧になっていない方は

ネタバレになるので見ないことをオススメします

 

wave.pref.wakayama.lg.jp

 

www.terumo.co.jp

 

そして現在北海道札幌市に

華岡青洲記念病院」と言う名の

病院があります

 

hanaokaseishu.com

 

これはすごいですね!

華岡青洲の名にあやかって

また青洲の医学精神を受け継ぐべく

このような病院まで誕生したとは!

 

この映画のエピソード

若尾文子さんと高峰秀子さんが仲よくしていた

 

映画では嫁と姑の対決を

バチバチと展開する若尾文子さんと

高峰秀子さんですが、撮影期間中は

若尾さんが車を頼んで撮影所に行くのも

帰るのもいつも一緒で

仲よくされていたそうです

 

それからお酒を飲むときには

子どものころからの昔話を

高峰さんがされるのを

若尾さんは面白く聞いたといいます

 

増村保造著『映画監督 増村保造』を参照)

 

若尾文子さんも猫での実験には狼狽

 

猫で麻酔薬の実験をする場面は

若尾さん自身も「わたし、動物が

好きだから、理屈抜きに見てられなかった

と語っています

 

増村保造著『映画監督 増村保造』を参照)

 

やはり猫好きの方は覚悟して

あるいはこの映画を見ない方が

いいかもしれません…

 

③何度もTVドラマ化・舞台化されている!

 

この作品は過去に何度もTVドラマ化

舞台化されていまして

そちらでご覧になった方も

いらっしゃるかもしれません

 

舞台作品では杉村春子さんが

姑の役をやったものがあり

若尾文子さんにもオファーが

あったのですが断ったそうです

舞台では増村さんのような

つくりはしない」というのが

断わった理由のようです

 

増村保造著『映画監督 増村保造』を参照)

 

私も増村監督の映画が好きなので

ドラマはあまり見る気がしないのですが

ただ竹下景子さんが出演された

1980年版のドラマだけは

バッチリ録画してありまして

そのうち見るのを楽しみにしています

私は竹下さんが大好きなので(笑)

 

というわけで映画「華岡青洲の妻」の

紹介記事をこの辺りで締めますが

映画の最大の見どころは

嫁と姑の意地とプライドをかけた

戦いなのでそこは伏せて

結末部分は書きました

 

嫁と姑のことを書いてしまうことが

この映画の「ネタバレ」だと

判断しましたので…

 

来週も歴史映画を

紹介したいと思います