昭和寅次郎の昭和レトロブログ

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男/女らしさの呪縛から解放しよう!昭和の大ヒットTVドラマ「ありがとう」(第1シリーズ)感想

 

TVドラマ「ありがとう」第1シリーズ

 

BS12で放送されていたTVドラマ

「ありがとう」第1シリーズ

(1970年)を見ましたので

以下に感想を綴っていきます

 

おおまかなストーリー

 

光(水前寺清子)は両親には

洋裁学校に通っていると嘘をついて

内緒で警察学校に通っていた

 

しかしすぐに両親の知るところとなり

家族からは「女がそんな危険な仕事を

やりたがるのか」と反対される

 

しかし光には同じく両親の理解を

得られない堀江(和泉雅子)や

洞外(沢田雅美)といった仲間がおり

彼女たちが婦人警官になることを

応援してくれた

 

卒業試験を経て迎えた卒業式

母は出席してくれなかったが

光は卒業生代表として式であいさつし

希望を胸に前を向いていた

 

光は上野署に配属される

婦人警官として活躍するのか

 

ドラマの感想

➀男/女らしさからの解放の過渡期を描いている

 

ドラマの序盤は水前寺清子さんら

数人の女性が警察学校に通っている

ことに対して、それぞれの親が

「女がそんな仕事は危ない」

「お嫁に行くのに障害になる」

といった旧時代的なことを言われ

反発し、試験に受かることで

受け入れられていく過程が

描かれます

 

つまり「女らしさ」を求める

親世代に対して反発して

新しい価値観を受け入れてもらう

という時代の変化を描いているのです

 

そしてこのドラマがすばらしいのは

男らしさからの解放も

訴えている点です

 

保育士を目指して見習いとして

保育園のお手伝いをしながら

保育士の資格を取得しようと

している男性も出てきます

 

当時は保育士という言葉がなく

使われている言葉は保母さん

 

保母さんに対しその方は男性なので

保父さんだね」なんて言われたりして

婦人警官の方やその家族の方に

好感を持って受け入れられています

 

この男性がまた笑顔が素敵で

保育士にピッタリの優しそうな

清々しい男性なのです

 

女性だけでなく男性の「らしさ」からも

解放しようとする内容が何とも

時代を先取りしていて見事ですね

 

②起伏が少ないストーリーでも面白いホームドラマ!

 

山口百恵さんの「赤いシリーズ」のように

目まぐるしくいろいろな出来事が起こる

ドラマでは決してなくて

ストーリーは起伏が少ないのですが

小さなエピソードの積み重ねと

クスっと笑えるユーモアで

面白く見せてくれます

 

婦人警官が出てきますが

刑事ドラマ仕立てにはなっていなくて

さまざまな家族が出てくる群像劇で

ほのぼのとした雰囲気のホームドラマ

仕上がっています

 

ただ終盤は少し意外な展開を

見せるのですが、ネタバレ防止のため

内容は伏せておきます

 

水前寺清子さんを躾ける山岡久乃さんがいい

 

このドラマで主演を務めた水前寺清子さんは

ボーイッシュでさっぱりした性格だけれど

ちょっとお行儀が悪く

言葉遣いもちょっとよろしくない

部分もある女性なのですが

そんな彼女に対して山岡久乃さんが

厳しく躾けるのがいいです

 

でもお行儀が悪いと言っても

現代の女子高生などとは

比べ物にならないくらい

可愛いものです

 

電車の中でいまの女子高生の

会話を聞いていると

「キモイ」「ヤバイ」「鬼」

などの言葉の連呼で

気分が悪くなるのですぐにイヤホンを

装着するか車両を移動します(笑)

 

何も女性らしくして欲しいとは

思いませんが、人として必要な

礼儀作法は身に着けた方が

私はいいと思います

 

④1970年当時の世相が伝わってきて興味深い

 

1970年当時の世相がドラマを通して

伝わってきて、昭和好きとしては

興味深く見入ってしまいました

 

例えば、1970年に開かれた

大阪万博の盛況ぶりを

知ることができてよかったです

 

新聞記事に万博見たさに

子どもが家出をしたという

ニュースが出ていたり

父親と息子で一緒に万博に

出かけたらアメリカ館とソ連館に

すごい人だかりができていて

見られなかったですとか

お昼を食べるにも苦労して

結局は会場の外の蕎麦屋で食べて

家族から「万博に行った意味

ないじゃん(笑)」と言われたり…

 

とにかくすごい大盛況だったのですね!

当時の万博は

 

しかし2025年に開催予定の万博は

朝日新聞の調査で80%以上が

「行かない」と回答したのだとか…

 

www.asahi.com

 

70年の万博とは大違いですよね…

 

⑤スリ係に配属された和泉雅子さんが可愛い!

 

ここからはファン目線の感想に

なりますが、スリ係に配属された

和泉雅子さんが元気で可愛らしく

マコちゃんらしいキャラクターが

とてもよかったです

 

元気よく敬礼したり

いたずらっぽく舌を出したり

ファンには堪らなかったですね

 

沢田雅美さんも可愛かった!

 

それからもう1人私の好きな女優さん

沢田雅美さんも可愛かったです

 

沢田さんは特別美人ではないですが

ポチャポチャっとしたところが

どことなく可愛らしいのです

 

女性は細身であればいいとは

限らないと思います

 

そのほかにも石坂浩二さんや

児玉清さん、乙羽信子さん

主演の水前寺清子さんなど

豪華キャストで大満足でした

 

水前寺清子さんが歌う主題歌が清々しい!

 

オープニングで流れる水前寺清子さんが

歌う「ありがとうの歌」という主題歌が

これまたいいのです

 

歌詞を少し紹介しますと

 

さわやかに 恋をして

さわやかに 傷ついて

さわやかに 泣こう

さわやかに 夢を見て

さわやかに あきらめよう

ただひとり 泣こう

いつも心に 青空を

いつも優しい 微笑を

さわやかに みつめあい 

さわやかに 信じあう

今日も明日も ありがとう

 

といったところで

恋には傷つくことがつきもので

夢は破れることがよくある

ということを踏まえたうえで

泣きましょうと

本来ネガティブとされる「泣く」

ということを肯定しているのが

とてもいいと思います

 

楽曲を聴いていただきましょう

 


www.youtube.com

 

このドラマを放送してくださった

BS12さん、どうもありがとう!

 

そして水前寺清子さんは

今年でデビュー60周年を迎えられた

そうですね

おめでとうございます!

 

newsdig.tbs.co.jp

 

そして来週からは同じBS12で

第2シリーズの放送が始まります

 

BSが視聴できる方で

このドラマにご興味のある方は

ご覧になってみてはいかがでしょうか?

 

というところでドラマの感想記事を

締めたいと思います

 

読んでくださった方、ありがとう!