- "赤いシリーズ"第3弾!TVドラマ「赤い運命」
- おおまかなストーリー
- ドラマの感想
- ➀展開が多くてもきちんと脚本がまとまっている
- ②自分の信念を貫き通す宇津井健さんに感銘!
- ③三國連太郎さんがただの悪人でないのがいい
- ④目で演技ができる百恵さんがすごい!
- ⑤弁護士役の有馬稲子さんが適役!
- 余談:百恵さんのドラマは陰気臭い?
"赤いシリーズ"第3弾!TVドラマ「赤い運命」
最近BS-TBSで放送されていたTVドラマ
「赤い運命」(1976年)を見ました
秋野暢子さん(右))
これが悲劇の連鎖の物語で
重いドラマなので疲れました(笑)
正直に言いますとつらい気持ちに
なることもありました
でも次々といろいろいろなことが起こる
ジェットコースターのような展開に
引きつけられ、よくできたドラマであることは
間違いないです
主役は宇津井健さんですが
私はわが愛しのアイドル
山口百恵さん目当てで見ました(笑)
前置きはこれくらいにして
ますはストーリーからプレイバック!
おおまかなストーリー
1959年に東海地方に大きな被害をもたらした
妻・世津子(岸田今日子)と
娘・いづみが行方不明になった
それから17年の月日が経ったある日
信人は養護施設「白百合園」の火事に遭遇
その火事がきっかけで行方不明だった娘は
孤児として養護施設で「若杉京子」と
名づけられて生きていたことがわかった
しかし引き取った娘は実の娘ではなく
他人の娘だった
火事の際に出生のことが書かれた紙が
入った箱の中身が取り違えられてしまったのだ
また信人はある日
妻・世津子の姿を見つける
別の男の妻になっていて
信人を見ても気付かない
後に記憶喪失であることがわかる
もう一人の引き取られた少女・直子
(山口百恵)の父は17年間刑務所暮らしをした
元殺人犯・島崎(三國連太郎)だった
島崎は荒々しく横暴な父で、娘にたびたび
当たったり、暴力を振るった
あるとき殺人事件が起こり、犯人は
島崎ではないかとの嫌疑がかかり
余罪で逮捕されるが、決定的な証拠が出ず
島崎は釈放される
しかし父の無罪を信じる娘・直子の
健気さに心を打たれ、自ら出頭し
逮捕される
しかしそんなとき、信人のかつての妻
世津子の記憶が戻ってきて
島崎の娘とされている直子こそ
自分の本当の娘だと気づく
それを信人に告げると
島崎の事件の裁判が終わるまでは
まだ周囲には打ち明けないで欲しいと言う
そうして迎えた第1回目の裁判で
何と島崎は容疑を完全に否定した
信人と裁判官の攻防の末
判決は「無罪」となった
決定的な証拠にかけていたからだ
裁判は第二審に持ち越されることになった
裁判の途中からいづみと直子が
取り違えられていたことが
徐々に周囲に知られていくが
信人は自分の子どもと信じたいづみを
守ろうと、直子だけには真実を告げて
直子を自分の家に引き取り
自分の子どもたちには秘密を洩らさなかった
しかしいつまでも真実を告げないことが
周囲の人たちに迷惑をかけ
やがて検察庁内や新聞社の
知るところとなり
検察の信用問題に発展しかねない
ことにまで発展し、信人は追い込まれ
信人は子どもたちと島崎の更生のため
検察庁を退職する
ある日島崎直子の母と名乗る人物が
信人の家にやってきていづみを
返して欲しいと訴えると
いづみにもついに真実が知られてしまう
娘たちの今後はどうなる?
そして島崎の第二審は?
ドラマの感想
➀展開が多くてもきちんと脚本がまとまっている
ジェットコースターのように
いろいろな出来事が次々と起きて
それらをすべて思い出すことが
できないくらいなのですが(笑)
それでもドラマが破綻することなく
きちんと1つの物語として
きちんとまとまっているのがすごいです
脚本の力でしょうね
②自分の信念を貫き通す宇津井健さんに感銘!
いろいろな悲劇が襲ってきても
それに多少は動じつつも
信念や行動が首尾一貫した検事役の
宇津井健さんの生き方に感銘を受けました
彼のその行動のよってかえって
周囲の人たちが迷惑していると
感じることはありましが
これだけの悲劇の連鎖に落ち着いて
辛抱して対処するのは容易ではないと思います
でもまぁ悪く言えば彼は生真面目すぎる
または不器用かもしれません
ただ彼のその行動・生き方こそが
物語を破綻させなかった要因でも
あるようにも思えます
そしてそんな人物を演じるにあたって
宇津井健さんを配役したのは
見事なキャスティングだったと思います
宇津井健さんだとそのような人に
本当に見えてきますから
③三國連太郎さんがただの悪人でないのがいい
序盤はサングラスをかけた
無精髭姿で登場する三國連太郎さんが
乱暴だったり横暴だったりして荒っぽく
いかにも悪役然としているように見えて
実はそうでばかりでないところが
とてもいいです
特に百恵さんといるときには
嬉しそうな顔をしたりして
三國さんのなかにある「善」の部分が
時折顔を出したりして
人間らしい部分を見せます
人には長所と短所があるように
悪人にも善人の部分があるはずです
二分論についておかしいと書いたことが
ありましたがそれと同じことです
そのようなことをこのドラマは
教えてくれます
(いちばん右が島崎を演じる三國連太郎さん)
④目で演技ができる百恵さんがすごい!
このドラマで百恵さんはさまざまな
表情を見せますが、そのどれもが魅力的で
思わず吸い込まれてしまいます
うつむいた悲しげな表情
養護学校で子どもたちと遊ぶときの
はちきれんばかりの笑顔
父の無罪を信じて疑わない
真っすぐな力強い目など…
特に憂いを帯びた表情が絶品で
元殺人犯の横暴な父の元へ引き取られる
薄幸なヒロインにピッタリです
アイドル歌手として歌唱力も
すごいのはみなさんもご存知のことですが
女優さんとしても大女優になれる
素質を十分に持っていたと思います
アイドルだからといってバカにしないでよ~♪
⑤弁護士役の有馬稲子さんが適役!
三國連太郎さんの弁護士役の
有馬稲子さんがその理知的な雰囲気が
インテリの職業の女性にピッタリです!
少し早口で知的で聡明な感じが
すごくよかったです
しかしドラマの中盤で海外に行ってしまい
出なくなってしまいます
これはおそらく有馬さんのスケジュールの
都合でそういう脚本になったのだと
想像できます
昭和の映画やTVドラマでは
そういうことがよくありますからね
それはともかく素敵な女優さんなので
ご存知ない方は私が以前書いた
記事をよろしかったらご参照ください
余談:百恵さんのドラマは陰気臭い?
私の職場の中年女性で
赤いシリーズをリアルタイムで見ていた
という方がチャンネルを赤いシリーズに
合わせて見ていると父親から
「こんな陰気臭い番組見るんじゃない!」
と言われてチャンネルを変えられてしまった
ということを聞きました(笑)
陰気臭いは言い方があまり良くないですが
確かに重い内容のドラマであることは
確かです
でも文字数の関係で書けませんでしたが
シベリア抑留のことや満蒙開拓団の話など
戦争のことも盛り込まれたとても
深い内容のドラマです
その台風と戦争が物語の大きなカギを
握っています
こういった内容が濃くてずっしりした
ドラマがお茶の間に流れていた昭和は
すごい時代だなとつくづく思います
そしていまもうすでに
赤いシリーズ第4弾の放送が始まっています
そちらも感想を投稿したいと思います
それではまた
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