昭和寅次郎の昭和レトロブログ

昭和を知らない世代による昭和レトロ、昭和芸能のブログです!

美人ぞろい!昭和末期デビューの女性演歌歌手➀香西かおり(前編)

 

この記事の狙い

 

この記事はシリーズものです

敬遠されやすい演歌というジャンルの魅力を

伝えていくために「美人演歌歌手」の方々を

紹介して「女性演歌歌手の方ってきれい!」

とビジュアル面から演歌の魅力を知ってもらおう

というものです

 

きっかけは昨年石川さゆりさんのラジオ番組で

女子高校生のファンの方が「周りに演歌や

昭和歌謡好きの人がいなくてどうすれば魅力を

伝えられるか」とさゆりさんに聞かれていて

私も昭和を知らない世代の端くれとして

刺激を受けたことです

 

あとは最近職場で「坂本冬美さんや

伍代夏子さんとか、演歌の人って

キレイな人多いよね~

美容法とか教えてもらいたいわ~」なんて

そんなお話をしていて「よし!見た目から

興味を持ってもらおうか!」と思い立った

ことです

(実は私も見た目から聴くようになった

人間なのです)

 

ということで前置きはこれくらいにして

本題に入ります

 

まず第一回目は香西かおりさんからです

 

香西かおりプロフィール

 

 

母と近所のおばあちゃんの影響で民謡の世界へ

 

香西かおりは1963年8月28日

大阪府に生まれた

 

歌に興味を持つようになったのは

母と近所のおばあちゃんの影響だった

 

母がもともと歌の好きな女性で

TVで懐メロの番組をよく見ていたことから

学校時代に大人気だったピンク・レディー

キャンディーズよりも織井茂子大津美子

歌の方に魅かれていた

 

また地元に開かれた民謡教室に

向かいに住んでいたおばあちゃんの

付き添いとして一度通い始めてから

毎週通うようになる

 

すると毎回の課題を練習して

教室に通ううちに褒められ

半年もたたないうちに大会や発表会に

連れていかれるようになるほど

実力を高めて各種のコンクールで入賞受賞を果たす

 

銀行員になりたかった!

 

しかし一生懸命に稽古した成果に喜びを感じたものの

「子どもだから歌の意味を分かり切っていない」

「堅い職業に就きたい気持ちがあって

銀行員になる夢があった」ため

歌手になることは考えていなかった

 

民謡歌手と銀行員の二足の草鞋へ

 

しかし民謡の実力を買っていた周囲の力もあり

17歳のときに本名の香西香の名で民謡歌手として

「秋田長持唄」でレコードデビューを飾る

 


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一方で「普通に就職したい」という願いも捨てられず

銀行に内定し、高校卒業後に就職する

職場には民謡歌手の活動もしていることを伝え

それでも構わないとの返事をもらって

銀行員と民謡歌手の「二足の草鞋」生活が始まる

 

民謡ブームに押される形で歌手の道へ

 

当時は金沢明子を筆頭とした民謡ブームが起こり

TVでも民謡番組が増えて民謡の仕事が舞い込み

銀行からこの状況を「好ましくない」と指摘され

銀行をわずか1年で退職することとなった

レコード会社との契約が残っていたため

そちらを優先しての決断だった

 

銀行員からパン屋さんへ転職するも…

 

しかし「意味を把握できていない歌で

お金をもらっていいのだろうか」と

以前から持っていた悩みを解消できず

20代初めには民謡歌手を辞めて

パン屋さんに就職する

 

しかし当時の演歌界は坂本冬美

伍代夏子藤あや子といった女性歌手が

次々と頭角を現しており

各社が新たなスターの発掘と育成に力を注いでいた

 

そんな中突然ステージから消えた民謡歌手を

業界が放っておくはずはなく

大手音楽出版社からスカウトが入り

作曲家・聖川湧氏からレッスンを受けることとなった

 

レッスン期間中は演歌とは唱法の異なる

民謡を一切歌わないよう指導され

演歌・歌謡曲に必要なものを身に付けた

 

演歌歌手・香西かおりとしてデビュー!

 

1988年5月「雨酒場」でついに演歌歌手

香西かおりとしてデビューを果たす

 

(若かりし頃の香西かおりさん。キレイですね~)

 

キャンペーンで全国を回るも

最初の反応はそれほどよくなかったというが

やがて有線を中心に人気が出るようになった

 

その後は順調にヒットを飛ばしていく

2作目の「恋舟」(1990年)を発売した頃には

伍代夏子藤あや子などとともに

「美人演歌歌手」の一人に数えられるようになる

 

翌1991年の「流恋草」もヒットし

NHK紅白歌合戦に初出場を果たす

 

「無言坂」でレコ大を受賞!

 

1993年に発売した「無言坂」は大ヒットし

レコード大賞を受賞する栄誉も手にする

 

 


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この「無言坂」は玉置浩二さんが作曲され

それまでの演歌とは一味違う楽曲になっており

「これは果たして演歌なのか」と

批判的な目を向けるファンやマスコミもいたという

 

「無言坂」以来香西かおりは「普通の演歌歌手ちょっと違う」

とみなされるようになったという

 

しかしこの曲はさまざまな演歌歌手がカバーするほか

あの大人気アイドル・中森明菜もカバーするほどの

長く愛される人気曲となっている

 

(「無言坂」を収録したアルバム「無言坂」)

 

(ブックレットのウラ写真。可愛らしいです!)

 

演歌から民謡・ポップスまでを歌う歌手へ

 

「無言坂」の大ヒット以降もコンスタントに

作品を発表し続け紅白の出場回数は19回を数える

 

内容もルーツである民謡アルバムから

カバーアルバム、ジャズアルバムまで

多彩な楽曲を歌う歌手として現在も活動中

 

昨年はデビュー35周年を迎え

記念シングル「恋街しぐれ」「もしや…あんたが」

そして今月第三弾シングル「澪標」を発売

 

現在はYouTubeでも注目を集める存在に

 

コロナ禍以降はYouTubeで、とりわけ

吉幾三さんと山本譲二さんとお酒を飲みながら

ざっくばらんにトークするシリーズ

「最近どう?」が好評だという

 

そして今年8月で還暦を迎える

円熟味を増した作品、歌声が待ち遠しい

 

こちらの記事は後編へと続きます

 

shouwatorajirou.com

 

参照:

雑誌「カラオケファン」2023年2月号と3月号