最近流行りのルッキズムとやらに危機感
最近はルッキズムという言葉があり
見た目を気にする若い人が増えているようですね
(NHKなどを参照)
特に10代の多感な時期などは
容姿のことは気になりますよね
異性のことを意識し始める年頃ですしね
私も過去は自分の容姿が大嫌いだった
私は高校、大学時代に女子生徒から
「キモい」と言われたりして
嫌がられる存在でした
もちろんスクールカーストも最下層
その頃は「どうしてこんな顔に生まれたのか?」
「自分は醜い」などという思いに
とらわれていました
今でも電車などで女子高生の会話などが
耳に入ると当時の嫌な記憶が蘇り
何とも気分が滅入ることがあります
なので今の若い人たちが
自分の見た目を気にする気持ちは
よくわかります
「顔面偏差値」という言葉を聞いて身震いがした
数年前には若い女の子同士の会話で
「顔面偏差値」なる言葉を聞いて
おぞましい感覚がしました
顔など好みは人それぞれで
数値化できないはずのものなのに
しかしそんな言葉が出てきてしまった
ひょっとして私の学校時代より
見た目重視の傾向が
強まっているのではないか?
そして昨年の流行語の候補に
ルッキズムなる言葉が出てきました
今の若い人は私よりも
もっと息苦しい学校生活を
送っているのではないか
これは大変だ!
私は危機感を覚えました
整形手術するティーンまで現れた!
最近ではスクールカーストという学校内での
序列で最上層に取り入ってもらうために
何と整形手術をする中高生まで
出てきているようです
このような時代ですから「美醜を気にするな」
と歌っている(と私は解釈している)
昭和の歌を取り上げることにしました
前置きが長くてスミマセン…
「コブのない駱駝」とは
表題の曲「コブのない駱駝」はフォーク・グループ
ザ・フォーク・クルセダーズ(略称:フォークル)
が1968年に発表したシングル
「悲しくてやりきれない」のB面曲です
「悲しくてやりきれない」はあの大ヒットアニメ映画
「この世界の片隅に」でカバー曲が使用されたため
若い方もご存知なのではないでしょうか
「悲しくてやりきれない」も一応貼っておきます
さてB面の「コブのない駱駝」は
美醜を気にする人間を皮肉っている
そのような歌に私には思えます
歌詞を紹介します
作詞は北山修さんです
昔アラビアに
コブのない駱駝と
鼻の短い象と
立って歩く豚がいました
彼等は自分のみにくさを嘆き
アラーの神に祈ったのでした
コブのない駱駝
あ~みんなはオレをからかうの
あ~コブがないから楽だなんて
よくお聞きなさい
駱駝なんかじゃない
お前は馬さ
鼻の短い象
あ~私のおハナは短いの
あ~カガミをみるたびゾゥーとするの
よくお聞きなさい
像なんかじゃない
お前は河馬さ
立って歩く豚
あ~2本の足で歩きたい
あ~だけどみんなにぶたれるの
よくお聞きなさい
豚なんかじゃない
お前は人さ
これが全編の歌詞なのですが
いかがでしょうか?
駱駝だから「コブがないから楽だ」
像だから「ゾゥーとするの」
豚だから「ぶたれるの」と
ダジャレが入っていたり
歌詞だけを見ると
ふざけたコミックソングかと
想像されますが
これがおふざけを装った真面目な歌に
私には思われます
では続いて曲を聴いていただきましょう
いかがでしょう?
中近東のような旋律の
一風変わったフォークソングですね
A面の「悲しくてやりきれない」とは
まるで作風が違います
この左右対称のようなカップリングも
お見事ですね
作曲は加藤和彦さんなのですが
学校時代の合唱コンクールでも歌われていて
北山さんと加藤さんのお二人で発表した
フォークソングの名曲「あの素晴らしい愛をもう一度」
を作曲した方とは信じられなかったです(笑)
初めて聴いたときは
そしてあの「帰って来たヨッパライ」といい
四畳半フォークとも違う
プロテストソングとも違う作風で
フォークルの楽曲は多彩で
独特の世界観を持ったグループですね
お話を「コブのない駱駝」に戻しますが
解釈はいろいろとできるかと思いますが
歌詞の最後「お前は人さ」の部分で
私は自分の容姿を気にする人間を
皮肉った歌だと思いました
発売当時も聴いた方には
「奇妙な歌だなぁ」とか「面白い」とか
さまざまな反応があったかと
勝手に想像しますが
令和のいま聴いても新鮮で
強いインパクトがあります
そして何よりも
容姿を気にする人間を皮肉った歌と
解釈した私にとっては
昨今いわれるルッキズムに対する
アンチテーゼのように聴こえてくるのです
小顔がいいですとか
目を大きくしたいですとか
一重を二重にしたいですとか
人はないものねだりですから
自分の容姿に満足できなかったりしますが
生まれ持って身についた身体的特徴は
あくまでも個性であって
あまり気にしないで生きていこうよと
私は「コブのない駱駝」を聴くと
何とも気が楽になってくるのです
美人やイケメンの基準など
時代とともに変わります
私の好きな昭和のスターなど
今の芸能人とは随分雰囲気が違います
また若い頃はそれほど美人でなくても
歳を重ねるごとに魅力的に
変化していく方もいます
シンガーソングライターの中島みゆきさんや
演歌歌手の坂本冬美さんなどは
その典型ではないかと思っています
昨年歌番組で坂本冬美さんは
デビュー前は「デビューできる
ギリギリの顔だ」と言われたと
お話しされていました
それに対して
同じく演歌歌手の五木ひろしさんは
「今では人並み以上になりましたね」と
仰いました
冬美さんはお顔もそうですが
歌声がキレイで色っぽく
「声美人」という感じがしますし
内面からにじみ出る美しさもあり
「これぞ大人の女性!」と思います
見た目で悩まれている若い方には
容姿を「気にするな」とは
時期が時期だけに言えませんが
気にしすぎることはしてほしくないですし
若い「いま」だけにとらわれないでほしい
と思います
話があちこち飛びましたが
「歌」というのは時代を超えて
人々の心に訴えかけてくる
ものがあるのだなぁとつくづく感じる
今日この頃でございます
- 価格: 221 円
- 楽天で詳細を見る