- 御三家の1人である橋幸夫さんについて
- 舟木一夫さんや西郷輝彦さんとともに若者文化を花開かせた
- テレビの普及とともに颯爽と登場した橋幸夫さん
- 驚異的なペースでレコードを発売!
- 映画界からもすぐに声がかかり次々と出演
- 実際のところどのくらいの人気があった?
- 橋さんの思い入れの強い曲
- 昨年には大学の書画コースに入学!
- 芸能人の引き際の難しさ
御三家の1人である橋幸夫さんについて
昨年に歌手活動引退を表明され
大学へも入学されて新たな道を歩み始めた
歌手・俳優の橋幸夫さんが
ついに自身の80歳の誕生日である
5月3日に引退されました(2024年に
引退宣言を撤回、歌手活動再開を表明)
「御三家」と言われて若者文化を花開かせ
日本の歌謡史に大きな足跡を残した歌手・
橋幸夫さんとはいったいどんな方なのか
今日はそんなお話をしたいと思います
舟木一夫さんや西郷輝彦さんとともに若者文化を花開かせた
以前、舟木一夫さんの「高校三年生」を
取り上げた際に私の両親が語った
当時のことを書きましたが
橋さんについては両親は
多くを語りませんでしたので
今回は専門家さんの力をお借りしながら
橋さんのことを書きたいと思います
テレビの普及とともに颯爽と登場した橋幸夫さん
御三家以前は三橋美智也さんや
春日八郎さん、三波春夫さんといった
大人の歌手が活躍していたことは
「高校三年生」の記事でも書きましたが
テレビ草創期の歌番組でもそういった方が
多く活躍されていたそうです
そんな中登場した1人が橋さんで
1960年に「潮来笠」でデビューすると
いきなりブレイクして人気となり
同年の日本レコード大賞新人賞を受賞
紅白歌合戦にも出場しました
このときの橋さんはまだ17歳の高校生
顔にニキビが残っていたそうで
映画評論家の寺脇研さんによれば
紅白出場歌手の中で最年少だった橋さんが
テレビで堂々と歌う姿に大人たちは感嘆と
賞賛の声をあげていたそうです
若き新人歌手・橋さんは
大人たちばかりのなかでひと際目立ったでしょうね
驚異的なペースでレコードを発売!
デビュー曲「潮来笠」のヒットから
早速橋さんは数多くのレコードを発売
ヒットを連発しますが枚数がすごいのです!
デビューした1960年こそシングル5枚でしたが
翌1961年は11枚(!)
1962年は13枚(つまり1か月に1枚以上!)
1964年は14枚、1965年は15枚と
驚異的なペースで発売していきました
ジャンルも股旅演歌からリズム歌謡
そしてデュエットソングまで
作詞家・佐伯孝夫、作曲家・吉田正さんの
手掛ける多彩な楽曲を歌い
佐伯・吉田コンビの楽曲を100曲以上吹き込みました
あのレコード大賞を受賞した有名な
吉永小百合さんとのデュエット曲
「いつでも夢を」(1962年)はお互いに忙しく
別々にレコーディングして
会ったのはレコード発売後だった
というくらいでした
映画界からもすぐに声がかかり次々と出演
橋幸夫さんはデビューから即
映画界から声がかかり
その後もヒット曲が次々と映画化され
自らも主演・助演しました
吉永小百合さんとのデュエット曲
「いつでも夢を」も1963年に映画化
橋さんのヒット曲は1961年から
1969年までに31曲が映画化されました
すごい数ですよね
映画界にも大きく貢献したのです
歌手も俳優業もまさに大車輪の活躍でした
同時期に同じく若手歌手の舟木一夫さんも
西郷輝彦さんも歌手に映画に大活躍で
この3人で1960年代に一時代を築きました
「御三家」は日本歌謡史を振り返るうえで
無視することのできない存在なのです
実際のところどのくらいの人気があった?
1964年の雑誌「明星」2月号の人気投票では
男性歌手部門で堂々の第1位に選ばれています!
ちなみに2位が舟木一夫さんでした
(第1位に選ばれトロフィーを手にする橋さん)
橋さんの思い入れの強い曲
先日放送された橋さんの引退特番で
自身が特に思い出深い曲として挙げたのは
吉永小百合さんと2人でレコ大を獲った
「いつでも夢を」と橋さん1人で獲った
「霧氷」(1966年)とそれから
「子連れ狼」(1971年)でした
「子連れ狼」は子どものコーラスが
印象的ですよね
ちなみに私は「恋をするなら」(1964年)が好きですね
昨年には大学の書画コースに入学!
引退を表明された昨年に早速
次の夢や目標に向かって進むべく
大学の書画コースに入学したことには
驚かされました
決断と行動が早いのもそうですが
好奇心や学習意欲が衰えないことが
もうすばらしいと思います
この橋さんの行動力には橋さんと年齢の近い
高齢者の方に勇気や希望を与えたのでは
ないでしょうか
芸能人の引き際の難しさ
昨年は昭和から長年に渡って活躍された
大物たちが次々と引退されましたよね
芸能人は定年がありませんので
引き際を決めるのは難しいですよね
宮崎駿監督は何度も引退宣言をしては
撤回されていますし(笑)
でも引き際は本人が決めることですから
外野があれこれ言うのは違う気がします
ネット上では「引退しろ」などと
心ない書き込みをされる方がいますが
わざわざご本人の目に触れるかもしれない
ところで発言されるのはどうなのかな?
と個人的には思います
自分で引き際を決められるのは
とても幸せなことだと思います
人気がなくなって自然にひっそりと
表舞台から姿を消す方もいますから
橋さんはご自分で決断され
しかも次にやりたいこともすぐに見つけられ
もうその道を歩み初めているわけですから
幸せな人生だと思います
では最後に大ヒット曲「いつでも夢を」
の動画を貼って締め括りたいと思います
橋さんはこの曲のタイトル通りに
世の中に夢や希望を与え
自身もまた夢や目標を持ち続けているのでは
ないでしょうか
(2024年4月16日追記)
2024年4月15日、昨年引退をされた
橋幸夫さんが歌手活動の再開を
発表されました
この活動再開には賛否あるかと思いますが
私個人としましては元気な橋さんでいて欲しい
元気な姿で活動されること
ただそれだけを願っております
参照:
寺脇研著『昭和アイドル映画の時代』
キネマ旬報社編『日本映画俳優全集・男優編』です
- 価格: 2310 円
- 楽天で詳細を見る
<